「高校入試で有利になるから。」「将来役に立つから。」「周りのお友達が受験しているから。」
中学生のお子様をお持ちの方の中には、上記のような理由で各種検定の受験について考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、実際のところ本当に受験すべきなのか、高校入試とどのように関わるのかなど、わからない部分が多いのもまた事実ですよね。
そこで今回は、「漢字検定の受験」について様々な質問に答える形でまとめていこうと思います。
① 漢字検定を受験することに、どのようなメリット・デメリットがあるの?
漢字検定受験によるメリットはたくさんありますが、中でも『漢字周りの学習への興味を促進するきっかけになり得ること』が主なメリットであると言えるのではないでしょうか。
ほとんどの方は高校受験の際の内申点アップを期待して漢字検定を受験を検討するかもしれません。しかし、断言します。「漢字への興味を促進すること」の方が大切です。漢字は、日本人である以上、一生付き合っていくものです。単純に漢字を覚えることはもちろんですが、熟語の意味・構成を学習したり、四字熟語や慣用句を覚えていくにつれてボキャブラリーも豊かになっていき、引いては豊かな人間力形成につながります。以上のことから、漢字検定受験に価値はあると言えるでしょう。
一方で、デメリットもあります。それは、『学習量が増えることにより、日々の生活リズムを崩す恐れがある』ということです。
学校の定期テストに向けた勉強、日々の宿題に加え、漢字検定合格に向けた勉強をせねばならないので、普段の生活リズムを崩す恐れがあります。計画的に勉強を行話なければなりません。
② 漢字検定を受験すると、内申点がアップするのは本当?
結論から言いましょう。答えは「Yes」です。具体的には、漢字検定3級で内申+1、漢字検定準2級で内申+2となる学校がほとんどです。しかし、だからと言って受験すると判断するのは危険だと言わざるを得ません。なぜなら、千葉県入試においては『入試本番で得た1点』と、『内申の1点』は同価値だからです。
例を挙げましょう。Aくんは、国語の内申が3だったとします。一生懸命勉強を頑張って、定期テストで良い点を取り、国語の内申が4になりました。さらに、漢字検定3級を取得し、内申+1も確定したとします。この時点で、内申点は実質+2されていることがわかると思います。しかしこれは、入試問題の漢字を1問(2点)取ることと同価値なのです。
つまり、漢字検定を取得することで内申点はアップしますが、県立入試本番の1点と同じ価値であることを考えればコストパフォーマンスは悪いという側面もあります。何を大事にするかによって、漢字検定の価値は変わってくると言えるでしょう。
なお、私立入試では入試本番の1点と内申点の1点はどう価値とは言い切れませんので、ご注意ください。(説明すると長くなるので割愛します。機会があれば別の記事にまとめます。)
③ 漢字検定は、いつ頃受験させるのが良い?
おすすめなのは、中学1・2年生のうちに漢字検定3級を取得することです。理由は、受験生になると入試に向けた勉強に力を注ぐことになるため、十分な勉強時間を確保することが難しくなるためです。
もちろん、中3で受験をするべきではないという意味ではありません。しかし、中3に比べれば中1・中2は時間を作りやすいと言えます。漢字への興味を促進するという意味でも、早い方が良いのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
漢字検定の受験は、上手に利用すれば大変価値のある検定だと言えます。本記事が、受験を決める際の一助となれば幸いです。