続く「売り切れ状態」
新型コロナウイルスの感染拡大が本格化し始めた1月下旬ごろから、ドラッグストアやコンビニエンスストアでのマスクの売り切れ状態が続いていることは皆さんも十分実感していることと思います。
実際店頭では常に売り切れ状態で、こまめにチェックしていないと入荷が行われているのかどうかすらわからない、という現状で、自宅のマスクがなくなりそう・底をついてしまったという方も少なくないことと思います。
感染拡大の状況はいまだ減少傾向はみられず今後も相当な期間にわたってマスクが必要となることが予想されますが、どこを当たっても入手困難、という状況が続いている現状です。
マスク不足解消の施策
このマスク不足の現状は、今に始まったことではなく、前述の通り1月下旬ごろから発生しているものです。
政府や製造元などはいくつかの対応策を講じてきました。
①マスクの増産
政府の要請と製造元の協力によりマスクの増産体制が整えられ、3月には月産6億枚、4月にはさらに1億枚程度の生産増加が見込まれているとされています。
②買占め防止
ネットでのマスクの高額転売の禁止やストアにおける購入点数制限等によってマスクの買い占め発生を抑制する対策が各所で実施されています。現在では開店前に行列ができることを避けるために入荷のタイミングを不定期にする店舗なども出てきており、各種対策が行われています。
③政府による布マスク配布
まもなく各家庭に2枚ずつ、政府より配布される布マスクが順次届く見込みとなっております。洗って繰り返し使えるマスクの利用によってマスク不足の緩和を狙ったものですが、否定的な意見が目立つものとなってしまっております。
なぜマスク不足は解消しないのか
上で挙げたもののほかに様々な施策・対策が実行されていますが、マスク不足は一向に解消される気配はありません。
では、なぜマスク不足の状態は解消しないのでしょうか。
需要と供給の増加タイミングのズレ等、いくつかの要因によって引き起こされているのに違いはないのですが、根本的な理由はとてもシンプルで「需要が高すぎる」という一言につきます。
現在、医療の現場や一般消費者の需要は通常時の10~30倍程度まで膨れ上がっているといわれています。加えて、マスク不足に対する不安からの買い占め需要も含めると50倍を超える需要が発生しているといわれております。通常のマスクの消費需要は月に1~4億毎程度とされていますので、現在の需要は10億~130億枚ほどとなっており、月産6~7億枚程度では現在の需要には到底追い付かないというのが現状です。
マスク不足解消はいつになるのか
残念ながらマスクの不足状態は当分の間解消しないと考えるべきです。
従来マスクを製造していなかったメーカーや企業がマスクの生産に乗り出したりと、増産の動きは続いていますが、上記の需要を埋めることは現実的ではありません。
今備蓄のある家庭でも今後必ずマスクが不足する・枯渇するといった事態に直面することとなります。
では、どうすべきか
今後も続くマスク不足への対応ですが、マスクを自作する・布/ガーゼマスクを繰り返し使うといった対策が現状取れる対策になります。購入は難しい、という前提で冷静な判断をすることが肝要と言える局面となっています。
また、新型コロナウイルスは飛沫感染するものであると言われていますので、自身の感染防止の観点からは手洗いうがいの徹底・外出した際には衣類をこまめに洗濯するといった自身に付着しているウイルスを洗い流すことを意識すると同時に、他者へ感染させないための咳エチケットの徹底や3密を避けるといったテレビ等でも繰り返されている基本的な対策をきちんと実行していくことが最大限できることになります。
まとめ
マスク不足の解消は当面は見込めません。
ひとりひとりが感染防止の意識を強く持ちつつ、冷静に行動することが感染拡大の防止のためには重要です。
前代未聞の難局ですが、ひとりひとりの力を合わせて乗り越えていきましょう。