子どものうちから始めるお金の教育

家庭に関する情報

2022年度から高校の新指導要領で、家庭科として「資産形成」について指導することが決定しました。

アメリカに比べ大幅に遅れを取っていると言われていた日本のお金に関する教育ですが、遅れを取り戻す一歩としてまずは高校の授業の一環として取り入れられることが決定した形となります。

今回は近年重要性が認識し始められている「お金の教育」について家庭でできることについて書いてみました。

これからのお金の教育の重要性

まずはお金の教育に関して日本が遅れをとっていた理由についてですが、概念としてお金の教育が存在しなかったこと以外に「お金を儲けることは悪いこと」という考え方が根付いていることが挙げられるかと思います。

しかし、昨年の金融庁の発表で95歳まで生きるには夫婦で約2,000万円の老後資産が不足するという試算が示され話題となったのは記憶に新しいかと思います。

現実問題、日本人の寿命は伸び続けており、医療の発達と共に人が当たり前のように100歳まで生きる「人生100年時代」はもう到来していると考えるべきであると思われます。

それに伴い、資産形成および運用の知識や実践経験はこれからますます必要となり、必須のスキルとなってくることはほぼ間違いないと言えるでしょう。「お金儲けは悪」という考え方は今後の世の中においてはマッチしなくなってくると思われます。

高校生までのお金の教育

高校でお金の教育が標準化されることである程度の知識をそこでつけることは可能にはなりますが、現状教師世代が金融教育をまったく受けたことがない、等といった実施のうえでの課題があることも事実ですし、高校からでは遅すぎるという意見もあります。

幼いころから家庭でお金について教育ができれば一番いいのですが、とはいえ、家庭でお子さんにお金の教育をしようと思っても何から始めていいかわからない、といった方は多いのではないでしょうか。

しかし、幼少期~高校入学までで子どもにお金について教育するうえで最適なツールがひとつあります。

「お小遣い」をお金の教育のツールに

幼いころからお金に対する感覚を磨く方法として最適なのが、「お小遣い」を利用する方法です。

小学生になったらお小遣いをあげてその使い方等を通して学ばせる、という方法をおススメします。注意点として下記を意識するようにしてください。

①支給日・支給金額を定める

足りなくなった時、足りなくなった分だけ渡すという方法では正しいお金の使い方は身につきませんし、実社会の仕組みとかけ離れすぎています。大事なのは決まった日にあらかじめ決められた金額を渡すことを守ることです。

②一緒に振り返る時間を作る

お小遣いを渡したら、いくらもらって、何にいくら使ったのか、記録させることをおすすめします。そして月に一度振り返る時間を作って、1か月の収支をおさらいすることが大切です。この時、必ず子どもに自ら使い道が正しかったかどうかを考えさせるようにしましょう。

③使い道・使い方に口出しをしない

「こんなにムダ遣いして」「まだお小遣いの日まで2週間もあるのに使い切っちゃったの?」といったようなネガティブな声かけはNGです。あくまで子ども自身がお金の使い方について考えることが目的です。

「これ買ってみてどうだった?」「今月は前半で使いきっちゃったから後半は欲しいものを我慢しなくちゃならなかったね」など、気づきを与える声掛けを意識しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

お金の教育と言うと難しそうですが、身近なお小遣いをテーマにするとぐっとやりやすそうな気がしてきませんか?

是非実践して、親子でお金について考えてみるきっかけとしてください。

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